映画『そして父になる』〜この親にしてこの子あり〜

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長い昼寝を挟んで休日映画4本目。
一日四本はかなり久しぶりな気が。

13年公開、是枝裕和監督の『そして父になる』。主演は福山雅治。

病院での子供取り違えが発覚し、6年間育てた息子を交換しようかという話。
是枝監督の『誰も知らない』とはまた違った社会派の親子を描いている。

設定が肝なので映画.comさんの解説を貼っておきます。

是枝裕和監督が福山雅治を主演に迎え、息子が出生時に病院で取り違えられた別の子どもだったことを知らされた父親が抱く苦悩や葛藤を描いたドラマ。大手建設会社に勤務し、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良多は、人生の勝ち組で誰もがうらやむエリート街道を歩んできた。そんなある日、病院からの電話で、6歳になる息子が出生時に取り違えられた他人の子どもだと判明する。妻のみどりや取り違えの起こった相手方の斎木夫妻は、それぞれ育てた子どもを手放すことに苦しむが、どうせなら早い方がいいという良多の意見で、互いの子どもを“交換”することになるが……。2013年・第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、審査員を受賞した。良多を演じる福山は自身初の父親役。妻みどりに尾野真千子、斎木夫妻にリリー・フランキー、真木よう子が扮する。

子供の視点が見たかった

ピアノの伴奏を織り交ぜながら風景を意図的に切り取っていくアーティスティックな作品だったが、大人からみた視点が強すぎるかなという気が。

福山雅治の父になる過程を描きたかったのはわかるが、少し主人公へのフォーカスが強かった。

この年末年始に『ゆれる』で観た真木よう子、『凶悪』で観たリリー・フランキーは夫婦役を好演。

リリー・フランキーの大らかな父親ぶりは既に評判を聞いていたが、真木よう子がまた素晴らしかった。

ただ、それ以上に目を引いたのが福山演じる良多の妻を演じた尾野真千子。
冒頭のお坊ちゃんのママという着飾った印象が、中盤以降で自然と抜けていく。

良多の独善的な描写が目立つ中で、息子の慶多に本物の愛情を注いでいた彼女の戸惑い、怒り、変化は緊迫感に溢れていた。

子供から見た視点を描かないまでも、引いて子供+”両親”の絵が挟まれるともう少し印象は違ったと思う。
ちょっと家族としての描写が浅かったのが残念。

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