映画『死の十字路』

こんにちは。

今日は映画『死の十字路』を鑑賞。
1956年、主演に故・三国連太郎さん、監督は井上梅次、脚本・渡辺剣次。
原作は少年探偵団シリーズの江戸川乱歩。
 

■明智小五郎は出てこない?
この作品はむかーし、それこそ僕が小学校の低学年の時に、家にあった江戸川乱歩シリーズの一冊。
初期の二十面相や探偵団とは異なり、殺人事件を扱ったものです。
二十面相や、夜行人間、あるいは黄金仮面の出てくるものは少し怖かったので毛色の違う『死の十字路』はよく読んでいました。したがって、多少細かいところは覚えていなくとも、作品にはすっと入ることができました。
主人公の伊勢省吾を演じた三国連太郎さんを見るのは初めて。
眼力の強い方だな、というのと、口ぶりが素敵な印象の俳優さんでした。
他の俳優陣についてはよくわからないので割愛。
さて、内容ですが、原作の持ち味である、「悲運なる殺人者」、「幾つかのキーワード」、「不気味な探偵」というところに上手くフォーカスができていると思います。
嘘を嘘で塗り固めるという言葉がありますが、この作品のバックボーンはまさしく殺人を隠すために、新たな犠牲、リスクを冒すというところであり、主人公の伊勢省吾が完全犯罪を成し遂げるか、が焦点。
よって主眼は伊勢に置かれるので、視聴者も彼に肩入れするような作り方が求められるわけですが、上手くできていたと思います。
幾つかのキーワードからなる伏線についても丁寧に拾っていました。

原作は明智小五郎が最後の砦として出てくるんですが、映画ではカット。その潔さも好感が持てました。
ものすごーく久しぶりにモノクロームの昭和映画を観て、撮り方に新鮮味を感じました。
ぜひスリリングな感覚を味わいたい時に。
評価は★★★★☆。
三國 連太郎
1998-11-06


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