映画『手紙』感想〜後世に残したい名作〜

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映画『手紙』を二日がかりで観ました。

原作は東野圭吾の人気小説。
主演は山田孝之。生野慈朗監督。

『手紙』のスタッフ、キャスト

監督:生野慈朗
原作:東野圭吾
武島直貴:山田孝之
武島剛志:玉山鉄二
由美子:沢尻エリカ
朝美:吹石一恵
祐輔:尾上寛之
朝美の父:風間杜夫
緒方:吹越満

あらすじ紹介

工場で働く20歳の青年・直貴には、刑務所に服役中の兄がいる。弟の学費を手に入れるため強盗に入った家で、誤って人を殺してしまったのだ。そんな兄のせいで人生が狂わされ、夢さえも諦めてしまう直貴。そして愛する女性との幸せまでもが脅かされた時、直貴はある決断を下す……。

出典:映画.com



映画のネタバレ感想

以下、作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。

すごく話題となった映画なので観たことのある人もいると思う。オープニングから手紙を読むシーンで引き込まれた。背景も最初に説明されていてすんなりと入れる。

いわゆる中弛みはなく、すべてのシーンに理由がある。原作も素晴らしいのだろうけれど、こうやってすべてに意味を持たせて物語を紡いでいくことは非常に難易度が高いと思う。かといって一足飛びの部分もない。

後半は胸が詰まりそうになる場面ばかりだった。今回は二日にまたがって鑑賞したが、一気に観ていたら多分、号泣していた。それくらい、素晴らしい。

安定の山田孝之

キャストは、主演の山田孝之が出色の演技。映画を観るようになってからわかったけど、山田孝之と瑛太は出演しているだけで安心感を覚える。それくらいに安定している。

主人公は多くを語らないキャラクターだけど、顔の角度、視線、口の開き方で話さずして語ってしまう。

歩き方一つとっても、武島直貴というキャラクターを視聴者に簡単に印象づけてしまう。ここであごを少し上げたらどうなるのか、相手の目を見たらどうなるのか、半開きの口から遅れ気味に声を漏らしたらどうなるのか。そんな仕種のすべてのパターンを山田孝之は心得ているんだと思う。

職場のドアを開けようとしてノブに手をかけたときに静電気を食らうシーンがある。僕も静電気男だからわかるけど、この場面の演技は天才的。
手の引っ込め方、タイミング、恨めしげにそのあとドアを開け直す。普段身の回りで起きがちなことを自然に演じられるのは力がある証拠だ。

山田孝之の他にも玉山鉄二、沢尻エリカ、吹越満などが出演しているが、やはり大根演技は皆無。前述したすべてのシーンに理由があるというのは、俳優陣に依るところも大きい。

テーマ、ストーリー、音楽、キャストの演技すべてがかなり高い水準にある。純粋にいい映画です。

未見の人はぜひ観てみてください。今度は原作も読んでみる。東野圭吾はやっぱり人間くささを描くのが上手だなぁ。

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