映画『名探偵コナン 業火の向日葵』感想〜キッドを上手に利用〜

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2015年公開、コナン映画第19作の『業火の向日葵』

静野孔文監督。日テレの金曜ロードショーで鑑賞。
ゴッホの名画『ひまわり』とそれにまつわるドラマを描いた昨年公開の作品だ。

いきなりニューヨークのオークション会場で園子姉ちゃんが登場。隣には次郎吉叔父様!鈴木財閥が結構メインで出てくる。

あらすじ紹介

ニューヨークのオークション会場で、かつて日本で焼失したとされているゴッホの「ひまわり」が3億ドルという史上最高額で落札される。その絵を手に入れた大富豪・鈴木次郎吉の目的は、世界に散らばる7枚の「ひまわり」を集め、鉄壁のセキュリティを誇る日本の美術館レイロックで展示することだった。しかしそこへ、巨大宝石しか狙わないはずの怪盗キッドが現れ、「ひまわり」を奪うと宣言する。

出典:映画.com

スタッフ、キャスト

スタッフ、キャスト

監督:静野孔文
原作:青山剛昌
脚本:古内一成
江戸川コナン:高山みなみ
毛利蘭:山崎和佳奈
毛利小五郎:神谷明
灰原哀:林原めぐみ
工藤新一:山口勝平
怪盗キッド:山口勝平
鈴木園子:松井菜桜子
宮台なつみ:榮倉奈々



あれれー?キッドらしくないぞ…?

先月『銀翼の奇術師』を観たばかりなのでやや食傷気味だったが、またもや止まれない飛行機とそこから超人的に脱出する怪盗キッド様。

コナンくん以上に超人的。飛行機とすれ違いながら吹き飛ばされないって…あのパラグライダーはいつもながらに意味不明だね。

執拗に次郎吉の持つ『向日葵』と損保ジャパン日本興亜の美術館が所蔵する『向日葵』を狙うキッド様。

しかもその襲撃の仕方が少々荒っぽい。

なんか妙だな…
コナンくんだけじゃなくて、キッド大好き中森警部殿もその手法には懐疑的。さすが!キッドキラーとキッドマニア!

ちなみに損保ジャパンが名前を出すことによって協賛しているが、コナンのように実際の街レベルにかなり近い世界観においては有効な宣伝方法だと思う。

人間関係の伏線回収は素晴らしい

鈴木財閥がメインで出てくるので、園子は盗まれる側の人間として登場回数は多い。

レイクロック美術館開式の挨拶をする園子姉ちゃん、素敵だぜ!

犯人は比較的早く目星がつくと思う。
一方で謎解きは後付けが多く、ミステリーや不気味さでは弱いけど、人間ドラマとしての描きこみが秀逸。

不可解な映され方をして、不可解な涙を流すあの人はいったい何者なのか。
コナンの洞察力や機動力にいち早く着目したアメリカ人警部は何者なのか。

映画おきまりのコナンくんの生死を争う大冒険の後に、こちらをスッキリさせてくれる。

悪役がいない(といっては語弊があるかもだけど)、キッドという敵役を上手く使って、彼をフィーチャーした良作だと思う。大人が観た方が面白いのでは、と。

哀ちゃんのコナンに対する反応も良かった。コナンを捜すときの「江戸川くーん!」響いてたよ。
哀コナ派の僕はそこも満足。

色々突っ込みどころはあるけども、最後に気持ちよくストンと落としてきたなと思える作品だった。

博士のクイズに光彦と歩美ちゃんが正解したのは少年探偵団にとって大きな進歩だね!