映画『東京少女』感想~ガラケー世代に響け!タイムトリップの名作~

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2008年の映画『東京少女』を鑑賞。
BS-i製作のオムニバスドラマから派生した映画。小中和哉監督、出演は夏帆佐野和真

あらすじ紹介

100年の時を越えて繋がった携帯電話がもたらす切ない恋を綴ったファンタジック・ラブストーリー。SF作家を夢見る高校生の未歩は、地震をきっかけに携帯電話をなくしてしまう。取り戻すために自分の番号に掛けてみると、電話に出たのはなんと明治時代に生きる小説家志望の青年・時次郎だった。電話を通して様々なことを語り合う内に、2人の距離は縮まっていき……。

出典:映画.com

スタッフ、キャスト

監督 小中和哉
脚本 林誠人
藤咲未歩 夏帆
宮田時次郎 佐野和真
宮田あき子 福永マリカ
藤咲妙子 秋本奈緒美
近藤芳正 塩見篤史

夏帆が演じるヒロインの名前が「未歩」、お相手の佐野和真が「時次郎」と時間を表す名前になっている。



懐かしきFOMA

かつて宮崎あおいたちが演じた『ケータイ刑事』に端を発したBS-iのドラマシリーズ同様、スポンサーにdocomoがついていて、ケータイがかなり大きな役割を占めている。

もちろんFOMAのガラケー時代。懐かしいね。

携帯電話の画像

作品はとてもシンプルで、赤坂のビルの階段で未歩(夏帆)の落としたケータイが時空を超え、明治時代の同じ場所にいた時次郎(佐野和真)のもとに届く。

月の出ている間のみ使用できるケータイを介在して未歩は時次郎のことを深く思っていくという物語。

ケータイを使ったタイムスリップとしては極めて王道で(『時をかける少女』に近い)わかりやすい。

なぜ未歩が時次郎に惹きつけられていくかの設定や、メールやカメラを無視して(時次郎がさすがにここまでの機能はわからないかな?)明治時代も一応あった電話というツールだけに特化したところもシンプルで良い。

ケータイ依存症お決まりの電池切れについても一応、それなりに描かれている。

映画を見ない人にもおすすめ

明治時代と現在をつなぐ媒介人としてもう一人重要人物が出てくるが、こちらも全く過不足のないエピソードで心地よい伏線の回収だった。

無駄なく、不足なく、わかりやすく。というのは実に難しいが『東京少女』はその点で高いレベルにある一本だと思う。

いちゃもんをつけるとすれば二人で電話をしながら片手でカレーを食べているシーンくらいか。行儀が悪くて微笑ましい。実に結構。可愛らしい!

もちろんタイムスリップ御約束の歴史の確認、塗り替えもわかりやすいレベルで落とし込まれているのでSF入門作としても上出来。
素直に良い作品だった。夏帆が好きな人は是非。

そういえば今の時代は携帯をケータイということはなくなりましたね。
いつもタイムスリップ映画を見ると思うけど、未来からの使者が今来たら僕はどういう態度を取るのだろうと不安になる。

自分の想像の範疇を超えたものにアジャストするのは勇気がいりますよね。

映画を見ない人にも勧めたくなる一本。
時かけや、君の名は。が好きな人はぜひ観てみてはいかがでしょうか。

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