映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を呼んだら』〜池松壮亮の奮闘〜

11年に公開された『もしドラ』。正式タイトルは長いので割愛する。

ジュビロのOBと同姓同名の田中誠監督、主演は前田敦子。原作は岩崎夏海の著書。

マナー違反が過ぎるような…

managerとマネージャー。企業におけるマネジメント書を野球部のマネージャーが読んだらどうなるか、を描いた作品というのはみなさんもよく知っているところだと思う。

高校野球に感動という定義を与え、関わる人全てを顧客と捉えたマーケティング戦略を部活動に落とし込む切り口は面白い。
面白いのだが、前田敦子が部員に対して影響力を与え、みんなを巻き込んでいくという展開にしてはあまりに彼女の具体例を端折りすぎである。

▲マーケティングを部活動に落とし込む発想は面白いんだけど、具体例に欠けるのが残念。 (C)2011「もしドラ」製作委員会

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ノーバント・ノーボール作戦や、走者のリードに合わせて応援団がカウントアップコールをしたり、他の部活動とのコラボレーション。
はっきり言って現実的ではないし、逆にフェアじゃないと思う。

高校野球の概念をぶち壊すような表現だったが、壊してしまってはオーソドックスな感動を求める「顧客」が離れていく可能性も否めない。

▲野球の戦術としてはアンフェアだと思った。ただし勝利にコミットするという意味では既成概念をぶち壊すのも良いのかも。 (C)2011「もしドラ」製作委員会

野球のプレーイングシーンも瀬戸康史の投球フォームからあっちゃんのスイングまで色々突っ込みたいところはあるものの、池松壮亮のキャッチャーでだいぶ助けられている。

腰を落とした構えからマスクのかぶり方までソツのない池松壮亮。

実際に野球部でプレーしていたというから納得。
作中でサードの子が強豪校の友達に「まともなのはお前とキャッチャー(池松)だけだな」と言われるシーンがあるが、なるほどキャッチャーは確かに群を抜いている。

▲池松壮亮(左から二人目)は野球経験者らしいレベルの高さが目を引いた。 (C)2011「もしドラ」製作委員会

ルーキーズよりも実戦に踏み込んだ分だけ粗が目立ったか。もう少しマネージャーの工夫を掘り下げてほしかった。

エンディングで流れたカチューシャが懐かしすぎて、目頭が熱くなった。
もう5年前か。
AKB全盛だった頃も、もうそんな前か。

★★☆☆☆。

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