映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』感想|池松壮亮の奮闘

タイトル画像
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

11年に公開された『もしドラ』。正式タイトルは長いので割愛する。

ジュビロのOBと同姓同名の田中誠監督、主演は前田敦子。原作は岩崎夏海の著書。

あらすじ紹介

公立高校の弱小野球部でマネージャーを務める川島みなみが、勘違いして購入した経営学者ピーター・ドラッカーの著書「マネジメント」を参考に野球部を改革し、甲子園出場という夢を実現するために奔走する姿を描く。

出典:映画.com

スタッフ、キャスト

監督 田中誠
原作 岩崎夏海
脚本 岩崎夏海、田中誠
川島みなみ 前田敦子
宮田夕紀 川口春奈
北条文乃 峯岸みなみ
浅野慶一郎 瀬戸康史
柏木次郎 池松壮亮
星出純 入江甚儀
田村春道 野村周平
加地監督 大泉洋



マナー違反が過ぎるような…

managerとマネージャー。企業におけるマネジメント書を野球部のマネージャーが読んだらどうなるか、を描いた作品というのはよく知られていることだと思う。

高校野球に感動という定義を与え、関わる人全てを顧客と捉えたマーケティング戦略を部活動に落とし込む切り口は面白い。
面白いのだが、前田敦子が部員に対して影響力を与え、みんなを巻き込んでいくという展開にしてはあまりに彼女の具体例を端折りすぎていた。

ノーバント・ノーボール作戦や、走者のリードに合わせて応援団がカウントアップコールをしたり、他の部活動とのコラボレーション。
はっきり言って現実的ではないし、逆にフェアじゃないと思う。

高校野球の概念をぶち壊すような表現だったが、壊してしまってはオーソドックスな感動を求める「顧客」が離れていく可能性も否めない。

野球のプレーイングシーンも瀬戸康史の投球フォームからあっちゃんのスイングまで色々突っ込みたいところはあるものの、池松壮亮のキャッチャーでだいぶ助けられている。

腰を落とした構えからマスクのかぶり方までソツのない池松壮亮。

実際に野球部でプレーしていたというから納得。
作中でサードの子が強豪校の友達に「まともなのはお前とキャッチャー(池松)だけだな」と言われるシーンがあるが、なるほどキャッチャーは確かに群を抜いている。

ルーキーズよりも実戦に踏み込んだ分だけ粗が目立ったか。もう少しマネージャーの工夫を掘り下げてほしかった。

エンディングで流れたカチューシャが懐かしすぎて、目頭が熱くなった。

関連記事

映画見るならAmazon Prime Video