映画『ポケットモンスター キミにきめた!』〜アラサーに突き刺さるノスタルジー〜

ポケモンの劇場版20周年作品『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』を鑑賞してきました。

湯山邦彦監督、松本梨香、大谷育江。

レイトショーということもあり、15人ほどの年齢層は恐らく全員20代。一組母娘で観に来てる方がいたかな。

では感想。まずは極力、ネタバレなしでいきます。

僕もたまたま思い立って観に行った感じで、ピカチュウとサトシの出会いにフォーカスしてるのかな?程度の情報しか持っていませんでした。

無印世代、アラサー世代

ポケモンの赤・緑が発売されたのが96年。アニメ開始が97年。

小学校中学年だった僕たちの周りでもあっという間にポケモンはブームになりました。

家庭がゲーム機を買わない方針の親だったので、お小遣いを貯めてこっそりゲームボーイポケットと緑バージョンを買ったことを覚えています。

赤は地元のおもちゃ屋では常に品薄でした。

実際にプレイしてたのは金・銀バージョンまで。

なので僕が言えるポケモンは250+1匹です。今の子たちからしてみれば完全に老害ですね。

ピカチュウ、キミにきめた!

さて、映画の感想について。

初めに五段階評価で言えば★★★★☆です。

正直もったいないなと思うシーンもありました。

ただし、無印世代なら絶対に見た方がいいです。

 

気に入らない部分が多いかもしれないですが、それ以上にノスタルジーを刺激する場面が強い。アニメの第1話を観た方ならば、なおさらです。

(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト

ポスターにもなっているので言及しますが、ホウオウが空を雄大に飛んでいくシーンが物語のテーマの一つになっています。

アニメのあれを観て、僕たちはゲームの金銀バージョンに想いを馳せ、またサトシはポケモンマスターになる思いを一層強めました。

ピカチュウはもちろんのこと、故郷や出てくるポケモンまで本当にアニメ初期へのリスペクトが感じられる作品でした。

知らない方に一つだけネタバレしておくとすれば、タケシとカスミは出てきません

上映日に間もなくTwitterで流れてきたので知っていましたが、まあそこは割り切りましょう…!

様々なレビューでも触れられていますが、ポケモン一話の焼き直しではなく、パラレルワールドということをわかってから映画館に向かった方がいいです。

人それぞれ好きなポケモンはいるかと思います。

僕は何と言われようとも、サトシのピカチュウが一番好き。

その補正があったのかもしれませんが、結局5、6回ほど泣きました。それくらいにピカチュウが好きな人には良いです。

(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト

『キミにきめた!』のキミが指すものはもちろんピカチュウだけではないですが、駆け足気味に物語が描かれる中でピカチュウについては一貫性が保たれていました。
あとネタバレしない程度の情報だと、BGMがとてもいいです。ここも初代ユーザー向けに気を利かせてくれたんでしょう。

本編開始前にはポケセンのジョーイさんが入場者プレゼントの取り扱いをアナウンス。

限られた時間の中でどれだけポケモン好きの視聴者に楽しんで、懐かしんで、喜んでもらえるかを追求した作品でした。

繰り返しますが、駆け足でぶち込んだためその意味が薄れたエピソードもありました。でも、それも製作側の愛情の裏返しだと思うんですよね。

ポケモン第1世代の方は是非、劇場で観てほしいです!あと、CATVやレンタルなどで第1話が見られる人は映画館へ行く前に是非見ていってください。

 

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内容について

ここからは少し内容に触れた感想です。

ネタバレも含まれるので、未見の方はブラウザバックで戻ってください。

▲今回の映画のキーとなるマーシャドー。 最初見たときはムウマかと思いました(老害思考)(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト

▲ムウマ

マーシャドーについて

マーシャドーは正直立ち位置がよくわかりませんでした。いなくても物語は成立したのかなと。
ただしポケモン界における善悪の対立構造を少し複雑にしたという点で、マーシャドーは人間のコントロールを超越したところにあったのかなと思います。
マーシャドーによって闇に堕ちたサトシが別世界に夢の中で行ってしまうシーンもありましたが、そのシーンが必要か蛇足かは別として『君の名は。』に似ているなと思いました。
名前を思い出せないとか、お互いが見えていないところで「そこにいるのか?」とか。

新キャラについて

タケシとカスミが出ませんということは上で書きました。

今回はマコトとソウジというキャラクターが登場。

(2枚ともに) (C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト

キャラ的には悪く言えばカスミとタケシの互換なんですが、なかなか良かったです。

特にソウジ。本郷奏多の声もとても良かった。

 

ヒカルの碁の塔矢に似ていると思ったのは僕だけかな?

ライバル役のクロスも、ベタな展開ながらルガルガンとの絆に泣かされました。

本当はシゲルが見たかったですが、あの後ろ姿を見れただけで良しとします。

中川翔子のジョーイさんも胸熱。ロケット団を出すならジュンサーさんも出して欲しかったな…というのが正直なところ。

エピソードについて

もう、オープニングまでの10分ほどで僕は泣きました。

マサラタウンにサヨナラバイバイ。
俺はこいつと旅に出る。
オニスズメの大群。
川に出没するギャラドス。

満身創痍のピカチュウの電気ショック。

第1話の名シーンのオンパレードでした。

映画を観た後に改めて第1話を観たのですが、全く同じエピソードで上手にリメイクしたなと。

序盤に関してはアナザーストーリーというより完全なリメイクですね。

オープニングの流れる中でキャタピーをゲットし、バイバイバタフリーへ繋げる流れ(多少強引ではありましたが)、そして、はぐれポケモン・ヒトカゲ。

たくさんの名エピソードがある中で製作側が選んだのがこの2匹。素晴らしい。

ヒトカゲのしっぽの炎のくだりは涙不可避です。

アンタッチャブルを破ったと称されるピカチュウのセリフ(サトシの脳内再生)に関しては、もう涙腺が崩壊しました。

僕はあの演出を全面的に支持します。

あれってやっぱり、ピカチュウが特別な存在の世代にはどうしようもなく突き刺さる。

たとえそれが製作側の狙い通りであったとしても。

僕の斜め前で観ていた女性はピカチュウが喋った瞬間に「ああっ!」と小さく叫び声をあげ、泣き出しました。

わかる、わかります。ハンドタオルを持っていって本当によかった。

めざせポケモンマスター

主題歌は松本梨香さんの「めざせポケモンマスター」。

アニメと同じく1番とサビでオープニングは構成されていました。

20周年記念ということでアレンジが加えられており、歌詞も(キャー!)(ピカチュウ!)や(待ってる)、(そりゃそうじゃ)など合いの手が省かれておりました。

今作のポケモンを見て、1番はもちろん、劇中では流れなかった主題歌の2番がとても響きました。

まぶたを閉じれば よみがえる(ピカチュウ?)
昨日の敵は今日の友って 古い言葉があるけど

今日の友は明日も友達 そうさ永遠に

 

本作のキーワードに「ともだち」があるのは自明なんですが、友達は昨日の敵だったり明日も友達だったりするわけで。

サトシがポケモントレーナーではなく、ポケモンマスターになりたいのも説明がつきます。

そしてゲームをやったことのあるユーザーならわかる通り、強さや勝ちだけを求めるトレーナーになることよりもそれはずっと難しい。

そんなサトシを邪魔することなく、バックアップしたマコトとソウジは改めてよかったなと思うわけです。

伝説のポケモン

ホウオウと、伝説の3匹(エンテイ、スイクン、ライコウ)の塔をめぐるエピソードは興味深かったです。

ゲームであそこまで描かれてましたっけ?

ただ僕個人的にこの4匹に関してはゲーム内で思い入れがなかったので、そんな神々しいものですか?という見方があったのも事実。
駆け足で進んだストーリーとともに、この作品に入り込めなかった部分を挙げるとしたらそこかなと。

このあたりは金銀の伝説ポケモンをどう思っているかで反応が変わってきそうです。

とはいえ、ラプラスで川を渡る時のなみのりの音楽、タマムシシティの空撮画、進化に喜ぶサトシと、やっぱりポケモンなんだよなぁ!と実感できるシーンが多々。

何度でも言いますが、BGMは本当に良いです。

尺がもう少し長ければきっと色々なエピソードを深く描けたんだと思います。

子供向けですからあまり長くても駄目ですし、その中で選ばれたエピソードが「キミにきめた!」なんですよね。

他方で言われている通り、アラサー世代は歓喜だと思います。

その他の世代でも製作陣のポケモンへの愛は伝わるはず。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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