映画『名探偵ピカチュウ』ネタバレ感想〜ライムシティに移住したい〜

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こんにちは。織田(@eigakatsudou)です。

ハリウッドで実写映画化された『名探偵ピカチュウ』を観てきました。
ロブ・レターマン監督。主演のティム役にはジャスティス・スミス、ピカチュウの声はライアン・レイノルズ。字幕版です。



『名探偵ピカチュウ』のスタッフ、キャスト

スタッフ、キャスト

監督:ロブ・レターマン
原案:ダン・ヘルナンデス、ベンジー・サミット、ニコール・パールマン
脚本:ダン・ヘルナンデス、ベンジー・サミット、ロブ・レターマン、デレク・コノリー
ティム:ジャスティス・スミス
ルーシー:キャスリン・ニュートン
ヨシダ警部補:渡辺謙
ピカチュウの声:ライアン・レイノルズ

あらすじ紹介

子どもの頃にポケモンが大好きだった青年ティムは、ポケモンにまつわる事件の捜査へ向かった父ハリーが家に戻らなかったことをきっかけに、ポケモンを遠ざけるように。
 
ある日、ハリーの同僚だったヨシダ警部から、ハリーが事故で亡くなったとの知らせが入る。父の荷物を整理するため、人間とポケモンが共存する街ライムシティへ向かったティムは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す“名探偵ピカチュウ”と出会う。
 
かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、ハリーがまだ生きていると確信しており……。

出典:映画.com



おっさんピカチュウ

ポケモンと僕の出会いは、初めてゲームがリリースされた1996年。
「金・銀」バージョンまでプレイしていたポケモン第一世代で、サトシたち初代アニメのキャラクターととりわけピカチュウには特別な感情を抱いています。

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本作『名探偵ピカチュウ』は、予告編を劇場で何度か見ていたのですが、実はネガティブなイメージしかありませんでした。

とにかく気になったのは、ピカチュウがおじさんの声で言葉を喋ること。
ピカチュウが人間の言葉を話すのは前述の『キミにきめた!』でもありましたし、そんなにアレルギーはありません。

ただ年齢を重ねた男の声をしたピカチュウはショックで受け入れがたく、ふざけた擬人化をしやがって!と見に行くつもりもありませんでした。
ゴールデンウィークに日本先行公開されると、周りの人は揃って高評価。評判に突き動かされるように、その人気の理由を確かめようと映画館へ向かいました。
この時点では懐疑心が強かったと思います。

以下、感想部分で作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。



映画のネタバレ感想

以下、作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。

おっさんピカチュウの理由

斜に構えながら映画館に入って2時間後。

僕は豊かな幸福感に包まれて劇場を後にしました。

なぜピカチュウが人間の言葉を(しかも中年男の声で)喋るのかという疑問はすぐに解けましたし、ミュウツーをはじめとしたたくさんのポケモンが映画を彩ってくれたのも嬉しかった。

「名探偵ピカチュウ」の「名探偵」部分にかかってくる謎解きはそんなに難しくありませんでしたが、それ以上にハリウッドの豪華な映像技術によるスピード感やドキドキ感の方が勝りました。やっぱりハリウッド映画ってすごいね!

何より最高だったのは、ポケモンが僕ら人間の日常で共生している世界を描いてくれたことです。

あの頃夢見ていた世界がそこに

ポケモンをプレイしていたあの頃、僕は本気でピカチュウが自分の隣を歩き、一緒に生活をともにする未来を思い描いていました。

おしゃべりピカチュウとか、ぬいぐるみのピカチュウとか、ポケモンの毛布を使っていたら、いつかピカチュウが隣にいるんじゃないか。
子供ながらにそう思っていました。

あれから20年以上が経ち、今なお僕らと一緒にポケモンが生活している時代にはなっていません。
ポケモンのゲームやアニメは今でも人気を博し、ポケモンGOという楽しみ方も生まれましたが、それは「共生」という形ではありません。

あくまで「トレーナー」である人間のパートナーとしてポケモンが存在し、一緒に戦う(バトルする)という形です。
いくらポケモンの世界で人間たちとポケモンが一緒に生活する姿が描かれようとも、主題がポケモントレーナーに当たっている以上、ポケモンとは家族ではなく冒険の相棒なんですね。

ポケモンと人間の共存

しかし、『名探偵ピカチュウ』の舞台となるライムシティでは、ポケモンが人間と共存しています。
ゼニガメが消火活動をしたり、プリンがコンサートをやっていたりと原作とのコンセンサスもバッチリ。

警部補を演じた渡辺謙の隣にはブルーが居座っています。ブルドッグ=警察という概念にぴったりです。
ドダイトスやゲッコウガなど僕の知らないポケモンもたくさん出てきましたが、全てのポケモンがオリジナル(ポケモン図鑑の説明やアニメの設定など)を最大限尊重しています。モンスターボールに閉じ込められることもなく、同じ動物として人間と共生しているんです。

海外でもポケットモンスターがどんなものなのかはしっかり浸透しているんだなと感じ、むしろ我々日本人よりもしっかり分析してるのではとさえ思うまで。

おそらくピカチュウの次に出番が多いと思われるコダックも然り。「ストレスを与えると爆発するぞ!」には笑いました。
コダックのパートナーとして出ていたルーシーにカスミを重ねましたが、彼女はカスミよりも優しいですね。

集団で追いかけてくるエイパム、唾液の凄いベロリンガ、フシギダネの群れ、跳ねるコイキング。
画面の隅々まで配置されたポケモンの一挙手一投足にはぜひ注目してみてください。

個人的にはティムに何か恨みがあるかのようにいじめるカラカラの、ホネこんぼうが最高に笑いました。

毛づくろいをしてあげたい

もう一つ、人間世界におけるリアルなポケモンを描いた点が、ポケモンの毛並みです。

予告編で見たピカチュウは、雨水に濡れたフェイクファーが乾いたようなグシャグシャな毛並みをしていました。
誤解を恐れずに言えば、小汚いネズミです。これも非常にショックで、この作品に偏見を抱いた一つの理由でした。

ピカチュウに限らず、ライムシティのポケモンは毛羽立ちが目立ちます。もう少しつるっとしたボディをイメージしていたのですが。

でも。
我々人間にも体毛があるように、動物にも体毛があるように、ポケモンが時に綺麗ではない毛並みで生活しているということはこれ以上ないリアルではないでしょうか。

コイキングは魚の触覚でしたし、フシギダネはカエル?っぽいそれで、ベロリンガもあの得体のしれないヌメヌメした皮膚を持っていました。
空を舞うピジョットもそうです。意外とふわふわしてるんですね。

コダックはピカチュウ以上に埃っぽい毛羽立ちが印象的でしたが、少し考えてみればダックなんですから毛羽立っていて当然です。

溢れるリスペクト、愛

タイトルと予告編のピカチュウを観て、ポケモンを積極的に改変した映画だと思っていました。

実際はポケモンのあり方、ポケットモンスターという概念をすごく丁寧に観察して尊重しながら僕たちの世界に落とし込んでくれた優しい作品でした。
ポケモン好きの老害に位置する僕が、感動しました。

ティムを演じたジャスティン・スミスに嫉妬をしながら、映画館の帰り道はそこらへんにポケモンがいないか期待しながら帰りました。残念ながら遭遇できませんでしたが。

感覚でいうと「いけっ ピカチュウ!」ではなく「いこう ピカチュウ!」な映画なのかな。
でもその感覚はサトシもかなり持っていたのかなと考えると、改めて製作陣が最大限のリスペクトをポケモンに持ちながら作り上げた映画だと実感しました。

「オリジナルならこんな言い方や動作はない!」っていうことを僕は全く感じませんでした。
何度でも言いますがライムシティに移住したい。

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※本ページの情報は2019年12月現在のものです。
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