映画『ハルフウェイ』ネタバレ感想〜イケメン彼氏との付き合い方〜

タイトル画像
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

岡田将生、北乃きい出演の『ハルフウェイ』(2009年公開)を先日鑑賞。男女問わず大学の友達からの評価が高かった一本です。北川悦吏子監督。

当時キットカットのCMにも使われていましたね。

『ハルフウェイ』のスタッフ、キャスト

監督・脚本:北川悦吏子
ヒロ:北乃きい
シュウ:岡田将生
タスク:溝端淳平
メメ:仲里依紗
高梨先生:成宮寛貴
保健室の先生:白石美帆
書道の先生:大沢たかお

撮影当時、岡田将生が18歳、北乃きいは16歳。溝端淳平、仲里依紗も18歳。
その意味ではとてもリアルに即した役者起用であり、北乃きいは自分より年上設定の主人公・ヒロを演じた。

あらすじ紹介

北海道の高校に通うヒロは、以前から好きだったシュウに告白され、付き合うことに。しかし、シュウが東京の大学を受験することになり、付き合い始めたばかりで離れ離れにならなければならないことに悩む2人は、次第にすれ違っていくが……。

出典:映画.com

作品の舞台は小樽。
製作総指揮を務めた岩井俊二氏の提案で、ほとんどのシーンが役者自身のアドリブで行われていたのは有名な話。
だから少女漫画っぽい設定にも関わらず、セリフに「っぽさ」がほとんど感じられない展開になっている。

タイトルの「ハルフウェイ」英語の「Halfway(ハーフウェイ)」を北乃きい演じるヒロが読み間違えたことで生まれた偶然の賜物だという。こういう偶然をポジティブに面白がることができた製作陣の懐の深さというか、大胆さは本当に凄い。奇跡。

ちなみにシュウ(岡田将生)が目指す東京の大学は早稲田
高校卒業しても一緒だと思ったのに。悲しみ、時に取り乱す高3彼女の等身大の惑いを、痛いほどに描き出す映画だった。

 

映画のネタバレ感想

以下、作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。

ストーリーはドラマチックな起伏に乏しく、かといって学園生活をたっぷり再現度しているわけでもない。いわゆる王道の青春キラキラ系とはかけ離れた設定だった。
むしろ、北乃きいの演じるヒロが岡田将生のシュウへ募らせる不安、感情が大勢を占めている。

難関大学受験を控えた彼氏にどう接すればいいのだろう。邪魔しちゃいけないのはわかってる。でも、受験終わるまで会えないなんて無理だ。
送り出す側の不安、迷い、応援したいけどこみ上げる葛藤と独占欲。

自己満足の爆発なのかもしれない。でも彼は今の私にとっての全てだし、絶対に離れたくない!そんなの想像できないし、したくもない!

待つ側のジレンマを北乃きいは高校生らしく表現していたと思う。時として取り乱す姿も18歳の危うさを映し出していて、僕の捉え方では、頭も良くてスポーツもできてかっこよくて、学校でも目立つ岡田将生を離したくない、という不安に近い思いに起因してるのではと感じた。せっかく射止めたんだ。この愛すべきパーフェクト彼氏を。

岡田将生は、はにかんだりふざけたり、という恥ずかしがる仕草が高校生らしくて良かった。ヘラヘラすることで恥ずかしさを隠したり相手を守るための嘘をついたり。優しくて青い記憶。
青いといえばキスもなく、プラトニックな恋愛も印象的だった。

それでいて現実的でどこか切なくて。

舞台の北海道も緑が印象的で、それ以上に挿入歌を使わずに台詞と物音で表現している演出に感服。ありのままの「素」を表現しようという意欲がカメラワークからも伝わってくる。退屈だと言われても、物足りないと言われてもきっと関係ない。
きっと18歳の恋愛ってこんなんなんだろうな、と羨ましくなる潔い作品。「行けな」は本当に名言オブ名言でした。

尻切れトンボな結末はまさにHalfway。夢の途中。青春の途中。
線路の先の未来は観ている私たちに委ねてHalfway。

これをわがままだと笑うのも一つの見方だし、大好きな彼氏イズ私の全て!な青臭い彼女に痛いほど共感するのもまた一つの見方。
恋人が自分にとってはちょっと勿体ないかもっていう関係の人は是非。気持ちがわかると思う。

韓国でリメイクされたミニドラマのYouTubeも貼っておきます。時間のある人はどうぞ。

関連記事

映画見るならAmazon Prime Video