映画『アヒルと鴨のコインロッカー』感想〜伊坂×中村の王道〜

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2006年の映画『アヒルと鴨のコインロッカー』を観ました。

原作・伊坂幸太郎、中村義洋監督。
後年に『フィッシュストーリー』や『ゴールデンスランバー』でもタッグを組む黄金コンビだ。

『アヒルと鴨のコインロッカー』のスタッフ、キャスト

監督:中村義洋
原作:伊坂幸太郎
脚本:中村義洋、鈴木謙一
椎名:濱田岳
河崎:瑛太
ドルジ:田村圭生
琴美:関めぐみ
麗子:大塚寧々
松田龍平
江尻:関暁夫

あらすじ紹介

大学入学のため仙台に引越してきた椎名は、隣人の河崎から奇妙な計画を持ちかけられる。同じアパートで暮らす引きこもりの留学生ドルジに広辞苑を贈るため、書店を襲撃しようというのだ。椎名は誘いを断りきれず本屋襲撃を手伝うハメになるが、この計画の裏には河崎とドルジ、そしてドルジの彼女で河崎の元恋人・琴美をめぐる切ない物語が隠されていた。

出典:映画.com



エンドロールまで気を抜くな!

小説は既に読んでいていい作品だなと思ってたんだけど、映画も素晴らしい。
まず、瑛太の演技。原作の河崎のミステリアスなイメージを壊すことなく最高の演技だった。
中村組おなじみの濱田岳は視聴者(読者)の代役をこちらも目立ちすぎず埋没しすぎず上手に演じていた。

原作からバッサリとカットしているところもあるけど、これはこれで2時間弱の制約の中で筋が通っている。『フィッシュストーリー』は逆に短い作品からよくあそこまで膨らませたなという印象。どちらにせよ、制作者側の勝利。

作品の肝となるミスリードのギミックも丁寧にわかりやすく表現していた。前述の演出面も含めて、中村監督なりの伊坂ワールドが確立されていて、それはエンドロールの役柄名などからも垣間見ることができる。

岡田将生がちょい役で出てきてびっくり。またハローバイバイの関がかなりヤバくてそこも見どころかな。

シンプルだけど伏線たっぷり。そして瑛太にひたすら引き込まれる。面白い作品でした。原作もオススメ。