映画『パートナーズ』感想〜盲導犬と歩む愛と希望の物語〜

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2010年の映画『パートナーズ』を鑑賞。主演は浅利陽介。井上真央出演の『キッズ・ウォー3』での印象が強い。雰囲気としては濱田岳に近いものがある。
監督は下村優。

『パートナーズ』のスタッフ、キャスト

監督:下村優
脚本:荒井晴彦、井上淳一
小山内剛:浅利陽介
盲導犬チエ:ヘレナ・ホタル
真琴:大塚ちひろ
教官:夏八木勲
真琴の母:熊谷真実
長谷川美羽:近藤里沙
美羽の父:村田雄浩
美羽の母:川上麻衣子

あらすじ紹介

知人の死をきっかけに盲導犬訓練士を目指しはじめた19歳の剛は、初めて担当することになった訓練犬チエとの関係をうまく築けず悩んでいた。剛はパピーウォーカーの長谷川家でチエをかわいがっていた10歳の長女・美羽に相談してみることに。そんなある日、2人の前にライブ中の事故で視力を失ったロックシンガー・真琴が現れる。

出典:映画.com




映画のネタバレ感想

以下、作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。

盲導犬が盲導犬になるまでに

さて、盲導犬をフィーチャーした本作品。結論から言えば非常に良かった。陳腐な表現だけど、感動した。

この作品では、盲導犬が目の見えない人の道先案内となるまでを逆算して、また、それからを描いている。

盲導犬が盲導犬となるにはまず訓練が必要で、その訓練士にも当然訓練が必要になってくる。

さらに、犬は生後間もないうちからパピィという育て親に10ヶ月預けられる。つまり、パピィ→訓練士→目の不自由な人、と段階を追ってパートナーが変化していく。この過程を、それぞれのパートナーの目線を通して、この映画は綿密に描いている。

訓練における障壁よりも、パートナーと犬がわかりあうにはどうすればいいのか、訓練士の浅利陽介を中心に3世代のパートナーが関わって考えていく。

生きる希望を

視力を事故で失った大塚ちひろの演技も迫真だった。作品の中でどんどんと成長していく彼女は眩しい。
成長という点では、作品の中の時間の進め方も効果的だったと思う。当初、訓練学校に通う段階でゴウ(浅利)は親に2年間という期間を提示している。その2年間を潔いほどに削り取ることで、ゴウは著しい成長を遂げた。むやみやたらと訓練のシーンに時間を割いて映画全体がぼやけたり、無理な急展開をしたりすることがない。

1匹の犬が、生きる希望をもたらし、崩壊寸前の家族に光を与えた。かといって決して大袈裟に作られた作品でもない。このバランス感覚が素晴らしい。

犬の表情の切り取り方も良く、本当に丁寧に作られた作品。警察犬をテーマにした『DOG×POLICE』も昨年鑑賞したが、歴然たる差を感じる。

犬が繋ぐ希望と心。泣けます。

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