11年の映画、『東京公園』を観ました。
監督、脚本は青山真治監督。三浦春馬、榮倉奈々、小西真奈美、染谷将太らが出演。
原作は小路幸也の小説。
『東京公園』のスタッフ、キャスト
監督:青山真治
原作:小路幸也
脚本:青山真治、内田雅章、合田典彦
志田光司:三浦春馬
富永美優:榮倉奈々
志田美咲:小西真奈美
初島百合香:井川遥
初島隆史:高橋洋
高井ヒロ:染谷将太
あらすじ紹介
公園で家族写真を撮り続ける光司のもとへ、「彼女を尾行して写真を撮ってほしい」という依頼が舞い込んだことで、ゆるやかな距離でつながっていた女性たちとのあいまいな関係が微妙に変化していく。人間関係の間で揺れ動く繊細な役どころで新境地を開拓した三浦とともに物語を彩るのは、榮倉奈々、小西真奈美、井川遥。
どこか意図的な説明不足
主人公・コウジを演じる三浦春馬。
カチッとした格好が多く、一応カメラマン志望の学生のようなんだけれど、大人っぽい。
コウジのカメラの構え方は少し穴があって(もちろん僕らよりは全然上手い)可愛らしく、作品自体としてもコウジが撮った写真をどやぁあって見せるよりはカメラを持って撮りに行く、あるいはカメラを構えるっていう部分を重んじているのかなって気がした。
だから、この映画を観終わると近くの東京公園にカメラ片手にお散歩へ行きたくなる。
構図を切り取り、柔らかな風に吹かれながらシャッターを押す。当たり前の動作を当たり前に描いていた。
主人公をめぐるストーリーとしては、二つ三つこちらの予想を裏切られるプロットがある。
だが、それは境遇としてのものであり、なおかつ伏線を張るのではなく単なる後出しのものなので不親切といえば不親切。
まあ、そのやり方も好きなのでOK。
意図的な説明不足というのはこの作品を包んでいるテーマのようで、他にもコウジの住んでいる家だとか、コウジと富永(榮倉奈々)の昼の顔だとか…富永に関してはほとんどが謎である。
また本人があっけらかんとしたキャラクターなだけにね。謎だね。
初島(高橋洋)というキーパーソンに見える男も、序盤の描き方と中盤以降に明らかに差が見える。
ここまで伏線のようなものが伏線になりえない、あるいは観た人に残りのストーリーを託す映画も珍しい。
小西真奈美が可愛くて
それにしても小西真奈美は抜群であった。
可愛い。綺麗。また実に可愛い。
ネタバレを極力したくない類の作品なので可愛いとだけ言っておく。
あの小西真奈美を観られただけでこの作品の存在意義があると思えるほど良かった。
彼女自身も脚本も。
爽やかな三浦春馬がカメラ構えて公園行くのね、くらいの予備知識で見て欲しい。
人それぞれ、見終わった後の余韻は違うと思う。