こんにちは。織田です。
新型コロナウイルスの影響で日本全国が自粛モードに入り、しばらく経ちました。
学校も多くの都道府県で休校になり、部活動も軒並み中止になっているところが多いと思います。
5月7日現在、全国高校総体(インターハイ)や全国中学体育大会(全中)も中止が発表されています。
運動部だけでなく様々な部活の“3年生にとっての最後の大会”が中止に追い込まれています。
心残りがあるはずです。
悔しい気持ちでいっぱいだと思います。
それでも、部活を仲間とともに頑張ってきた皆さんの時間は、きっと絶対に、人生のかけがえのないものになるはずです。
今回はそんな皆さんに贈りたい、部活をテーマにした映画8選です。
部活に励むお子さんを持つ親御さんにも、ぜひ一緒に観てもらいたい作品ばかりです!
おうち時間でご覧いただけたら嬉しいです。
頑張り屋のみんなに見てほしい
部活って楽しいこと、嬉しいこともあれば、つらいときや衝突するときもありますよね。
思うように結果が出なかったり、運動部だと怪我をしてしまうこともあるかもしれません。
ここで紹介する二つの映画は、部活で得られるたくさんの経験を丁寧に描いた、ストレートな青春作品です。
『ちはやふる』(競技かるた部)
2018年公開(結び)
監督:小泉徳宏
出演:広瀬すず、野村周平、上白石萌音
矢本悠馬、新田真剣佑、松岡茉優
瑞沢高校に通う主人公の綾瀬千早(広瀬すず)が、競技かるた部を設立。
周りの仲間を巻き込み、励まし合いながら、かるた強豪校となるために日々頑張っていく姿を描いていく。
- 初心者と経験者。実力差の現実や不安に向き合う強さ
- 勉強と部活を両立することの難しさ
- 「最後の試合」の映し方
日本映画が誇る青春作品の代表作『ちはやふる』。
全3部作ですが、時間をかけて観るだけの価値がある濃厚な映画だと思います!
綺麗事や根性論だけではないリアルな苦しさとか楽しさとかがギュッと詰まっています。
努力だけじゃどうにもならない時。チームのためには自分に何ができるんだろう。
何かに打ち込んだことのある人にとって、きっと響くはずです。
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『恋は雨上がりのように』(陸上部)
監督:永井聡
出演:小松菜奈、大泉洋、清野菜名
磯村勇斗、葉山奨之、松本穂香
陸上短距離で全国クラスの実力を持つあきら(小松菜奈)だったが、アキレス腱を負傷してしまう。
陸上を離れてバイト先に選んだファミレス。あきらは、バイト先の店長(大泉洋)に恋心を寄せるようになる。
- 怪我が原因で部活に行かなくなってしまうこと
- 部活に来なくなった先輩をどう思う?
- 休日でも一緒に行動。部活仲間の絆
この映画の主人公は才能に恵まれながらも、怪我をして部活に来なくなってしまったあきら(小松菜奈)。
そんな彼女のことを信じて声をかけ続けるキャプテンのはるか(清野菜名)が、とても刺さります。
はるかを慕っていつも一緒にいる仲良しの後輩や、部活に来ないでバイトをしているあきらに対する周りの目など、部活の集団的な行動性もよく描かれている映画です。
また、バイトをしている(していた)高校生の方も、感情移入できるところがきっとあるはずですよ!
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天才型と努力型
次にご紹介するのは、卓球とボクシングをテーマにした2作品です。
ともに仲良しの男子2人組が切磋琢磨していくストーリーですが、「天才型」と「努力型」に分かれているのが特徴的。
コツコツと努力を積み上げることの大切さを教えてくれる映画です。
『ピンポン』(卓球部)
監督:曽利文彦
出演:窪塚洋介、ARATA、中村獅童
サム・リー、大倉孝二、竹中直人
ガキ大将のペコ(窪塚洋介)は、いじめられっ子のスマイル(ARATA)に卓球をレクチャー。
単なる練習相手だったスマイルはぐんぐんと力を伸ばしていき、やがて二人の実力は…
- 格下だった相手に抜かされる悔しさ
- 個人競技だからこそハッキリする「勝ち負け」
- 勝ちにこだわることってダサいの?
邦画を代表するスポーツ映画『ピンポン』です。
お母さん、お父さん世代の作品かもしれませんね。
注目したいのは、敗者の描き方。
優勝者以外はみんな、負けを経験するわけですよね。
負けた時に何を思うのか。
どのようにして次へ進んでいくのか。
キャラクターたちの、負けた「後」の気持ちにはきっと共感できると思います。
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『ボックス!』(ボクシング部)
監督:李闘士男
出演:市原隼人、高良健吾、谷村美月
香椎由宇、亀田興毅、筧利夫
大阪に戻ってきた木樽(高良健吾)は、天才ボクサーの鏑木(市原隼人)と高校で再会。
鏑木の強さに憧れてボクシング部に入部し、コツコツと努力を重ねた木樽。
ついには鏑木に勝つほどにまで実力をつけていく。
- “追いかける”木樽側の視点に注目!
- 努力を重ねてメキメキと成長する木樽
- 努力が才能を超えることってあるの?
市原隼人と高良健吾のダブル主演。
才能に恵まれた少年(鏑木)が、友達をボクシングの道に導く構図は『ピンポン』と似ています。
『ピンポン』が主人公の二人を客観的に映しているのに対し、『ボックス!』では木樽(高良健吾)側の視点で物語が進みます。
追いかける側の木樽には、鏑木がどう映っているのか。
強くなるためにはどうすればいいのか。
誰かを目標にして頑張ったことがある人なら、木樽の気持ちがきっとわかるはずですよ!
文化部で目指す全国大会
ここで紹介する2作品は、少し変わった部活で日本一を目指す物語。
部員同士で力を合わせて一つのものを作り上げていく芸術性や頭脳戦は、運動部とはまた違った魅力ですよね!
『ロボコン』(ロボット部)
監督:古厩智之
出演:長澤まさみ、小栗旬、伊藤淳史
塚本高史、荒川良々、鈴木一真
「高専」(5年制の高等専門学校)に通う里美(長澤まさみ)は、居残り授業を回避する条件として「ロボット部」に入部。
周りの部員はやる気のない変わり者ばかりだったが、合宿を通じて友情が芽生え、部員たちは徐々に本気になっていく。
- 理系学校のロボット部に青春ってあるの?
- 敵味方関係なく“アイデア”を追求する美しさ
- 2003年の長澤まさみや小栗旬。若い!
2003年の映画『ロボコン』です。長澤まさみや小栗旬がひたすら若い。というか幼いです。
高専という特殊な環境で、普通の高校生とはかけ離れた学校生活を送る里美(長澤まさみ)たち。
その中でも合宿をしたり、遅くまで開発に取り組んでラーメンを夜食に食べたり。
“今しかできない”、まぎれもない青春の1ページがそこにはあります。
勝つ、負ける以前のスポーツマンシップ(映画内ではアイデアマンシップと呼びます)の美しさも見どころ!
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『書道ガールズ』(書道部)
監督:猪股隆一
出演:成海璃子、桜庭ななみ、山下リオ
高畑充希、小島藤子、金子ノブアキ
里子(成海璃子)が通う四国中央高校の書道部にやってきた顧問・池澤(金子ノブアキ)。
音楽に乗せながら書道のパフォーマンスを行う彼に魅せられて、里子たちは新たな世界へ挑戦していくことに。
実話をもとにして製作された『書道ガールズ』。
迫力のある書道パフォーマンスは必見です!
- 自分に素直になって、新しいことに挑戦すること
- 頑張っている仲間を信じることの大切さ
- 女子部員が多い中での男子部員の立ち位置
愛媛県四国中央市のご当地ムービーとしても秀逸な映画です。
いわゆるスポ根とはちょっと違った雰囲気は、文化部なら共感できるのではないでしょうか?
仲間に、自分に、素直になることの大切さを教えてくれる作品です!
学校行事なんて面倒!なあなたに
部活をやっていると文化祭とか合唱コンクールとか、学校行事に参加するのが面倒になる時があるかもしれません。
そこでご紹介するのが『心が叫びたがってるんだ。』です。
地域の方向けの催し(学芸会の延長みたいなものでしょうか)をテーマにした映画。
「こんなことやってる暇ないよ。部活あるんだから」と思ったことのある人は必見です!
『心が叫びたがってるんだ。』
2017年公開(実写版)
監督:長井龍雪(アニメ版)
監督:熊澤尚人(実写版)
出演:水瀬いのり、内山昂輝、雨宮天
細谷佳正、藤原啓治(アニメ版)
出演:中島健人、芳根京子、石井杏奈
寛一郎、大塚寧々(実写版)
ある事件をきっかけに、人と話すときに言葉が出なくなってしまった主人公・成瀬順。
そんな成瀬は「地域ふれあい交流会」という出しものの実行委員に任命されてしまう。
- 行事にやる気のない野球部
- 野球部のエースが実行委員に?
- 八方美人のつらいところ
野球部のエース・田崎というキャラクターが、成瀬たちとともに実行委員に任命されます。
田崎は、学校行事なんてやってられっかよ、俺様は野球部のエースだぞ?感を前面に出してきます。
そんな彼が実行委員という「やってられっかよ」な仕事に本気になっていく物語は、部活やバイトや塾を理由に学校行事をサボろうとしたことのある人ならわかるはず。
加えてチアリーディング部のキャプテンを務め、みんなから信頼される人気者の仁藤という女子生徒の描写も秀逸です。
みんなにいい顔をするのって、きっと思っている以上に大変なことなんですよね。
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「控え」の立場を知るあなたに
8つ目に、野球部の控え部員のリアルを描いた『ひゃくはち』をご紹介します。
運動部、文化部ともに言えることだと思いますが、「控え部員」の立場ってどんな場所にもあると思います。
レギュラーになりたい。
これは控え部員の立場を知る皆さんにとって共感できる要素が詰まった、とっても泥臭い物語です。
人によってはめちゃくちゃ突き刺さります。痛いほどに。
『ひゃくはち』(野球部)
監督:森義隆
出演:斎藤嘉樹、中村蒼、高良健吾
北条隆博、市川由衣、竹内力
雅人(斎藤嘉樹)とノブ(中村蒼)は、強豪校・京浜高校野球部の補欠部員。
最後の夏のベンチ入りを目指し、様々な手段を使って二人はアピールを試みる。
- 誰かを蹴落とす必要性
- 自分にしかない個性を持つ必要性
- 綺麗事なんていらない
テレビでやっているような、爽やかな高校球児のドキュメンタリーを想像していると裏切られます。
清く正しい球児なんていうのは出てきません。
パワハラも汚い言葉も出てきますし、劣等感と悔しさにまみれた映画です。
大きな目標(この映画では甲子園)が友情をぶっ壊すこともあります。その先にあるものを、キャラクターたちと一緒に見つけにいくことができる作品ですね。
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最後に
僕は高校当時、帰宅部でした。
週末にサッカーをしたりバイトをしたりとそれなりに楽しかったですが、やっぱり同じ目標を目指して毎日一緒に過ごす仲間がいる「部活」との違いは明らかです。
しんどいことも嬉しいことも、笑えることも共有してきた仲間たちがいること。
それはきっと今もこれからも、皆さんの人生の宝物になると思います。
正直ちょっと羨ましいです。
今回は部活を題材にした映画を8つ、取り上げさせていただきました。
映画だけでなく、この先みなさんに素敵な出会いがたくさんありますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
たくさんの作品と出会えます。
ぜひお試しください!