映画『TOKYO TRIBE』〜清野菜名と坂口茉琴が凄いぞ〜

2014年公開の『TOKYO TRIBE』を鑑賞。園子温脚本・監督。原作のコミックスは未読。

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ギャングスタとは一線を画して

原作は読んだことがなかったが、東京における不良抗争をテーマにした作品。

もはや死語だが、僕はいわゆるギャングという種族や街単位でチームを組むヤンキー作品が好きなので、比較的すんなりと入れた。

漫画の『サムライソルジャー』に似た構図かなと思いきや、ブクロ、シヴヤ、シンヂュク、ムサシノ、練馬という5つのテリトリーを仕切る各団が緊張状態をついに破りますよ、っていう話。

▲染谷将太のラップ。歌詞が歌詞なので上手いのかどうかは微妙。 (C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE” FILM PARTNERS

園子温作品常連の染谷将太がラップに乗せてブクロの町のヤバさを語れば、金髪の鈴木亮平が女性警官・佐々木心音の胸を揉みしだく。

佐々木心音かわえええええええええ!!

ブクロが舞台とかIWGPかよ。
って思ってたら窪塚が出てきた。キング・タカシとは程遠いヘタレな親の七光り野郎。
でもこの人は歳を取っても瞳が若々しくていいね。一本調子と言われようが僕は窪塚の喋り方が好きだ。

理解するんじゃない、感じるんだ

エリア同士の抗争かと思いきや、色々やばい権力がごちゃごちゃと出てくる本作。トウキョー騒乱というのとはまた違う。
そもそも撮影の多くはいかにもなネオンが輝く分かりやすいセットで行われていて、その虚構感が滑稽で面白い。

多分あのヤバい街のモデルは台湾とか東南アジアとかのギラギラしたダウンタウンだろう。
ギラギラと言えば歌舞伎町のギラギラガールズを普通にシンヂュクの軍隊みたいに扱っててそこも笑える。それ、固有名詞な!

▲このガチャガチャ感がマジで園子温。右のギラギラ女もその一端。 (C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE” FILM PARTNERS

前述の染谷に加えて、主人公級の役でYOUNG DAISというラッパーが出演。他にも練マザファッカーを始めとして本職のラッパーが出ているようで、しばしばラップに乗せてセリフをミュージカル調にまくし立てる。

僕もヒップホップに精通しているわけではないが、どうせならもっと全セリフをラップで貫くぐらいやったほうが良かったのでは?

彼らのライムは意外と耳に心地よく響き、強敵に次ぐ強敵が現れる敵役インフレーションを削ってそちらに注力すればいいのにとすら思う。

まぁこのごちゃごちゃ感が園子温なんだけどね。

ヤンキーの周りにいるのは露出度の高い女という固定概念も同様(笑)。

血液ブシャーの描写ともども『地獄でなぜ悪い』に共通点を感じられる。

主人公は誰だ?

この映画で好きだったのは「主演」がはっきりしていなかったところ。
ムサシノの海を演じたYOUNG DAISは間違いなく主人公の一人だし、ブクロのボス・鈴木亮平も同様。
語り手として起用された染谷と見る向きもあるかもしれない。

▲YOUNG DAIS(奥)と鈴木亮平。鈴木亮平は本当に役者二十面相。 (C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE” FILM PARTNERS

個人的にはスンミという女を演じた清野菜名に一票。
下着姿をいとわない一方でアクションがすごい。パンチラの二段げりを当たり前に繰り出すスンミ。

調べれば、坂口拓の元でアクション訓練を受けていたとのこと。

納得とともに『地獄でなぜ悪い』の坂口を思い出す。

『地獄で…』を観た人に向けて付け加えると、中川翔子が「あの」黄色いアクションスーツを着てアチョーと言ってるのもまた胸熱なはずだ。

▲清野菜名(右)と坂口茉琴。2人を知れただけでこの作品を観た甲斐があった。 (C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE” FILM PARTNERS

清野菜名ともう一人。
小中学生男子にしか見えないヨンという役の正体は女子高生(当時)の坂口茉琴。この坂口という苗字はこれまた師事の坂口拓から取ったそうだ。

(以下リンク記事参照)
ブレイクダンスも駆使した彼女のアクションがまた心地よい。
というか、清野以上に凄い。

坂口拓イズムを継承する才能を二人も見ることができただけで僕はこの作品に触れて良かったと思える。

佐々木心音に加えて叶美香もお胸揉み揉み要員で登場。
ムサシノ軍のマドンナは市川由衣。可愛すぎる。
園子温スタイル、ここにあり。

▲あと少し工夫すれば超傑作になりうるポテンシャルがありました。 (C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE” FILM PARTNERS

もう途中からは抗争とか友情とか権力とか、どうでもよくなった。

小気味良いラップとアクションと、いくらかのエロと。
音楽やストーリーの工夫次第で超傑作になりえたのではと感じるのでそこは減点。

★★★★☆。

君の名は、
清野菜名、坂口茉琴。

覚えておこう。

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