映画『渇き。』ネタバレ感想〜理性をぶっとばせ〜

2014年公開の中島哲也監督作品『渇き。』を鑑賞。
役所広司、小松菜奈。

原作は深町秋生の『果てしなき渇き』。



『渇き。』のスタッフ、キャスト

スタッフ、キャスト

監督:中島哲也
原作:深町秋生
脚本:中島哲也、門間宣裕、唯野未歩子
藤島昭和:役所広司
加奈子:小松菜奈
浅井:妻夫木聡
ぼく:清水尋也
遠藤那美:二階堂ふみ
森下:橋本愛
松永:高杉真宙
愛川:オダギリジョー

あらすじ紹介

品行方正だった娘・加奈子(小松菜奈)が部屋に何もかもを残したまま姿を消したと元妻から聞かされ、その行方を追い掛けることにした元刑事で父親の藤島昭和(役所広司)。自身の性格や言動で家族をバラバラにした彼は、そうした過去には目もくれずに自分が思い描く家族像を取り戻そうと躍起になって娘の足取りを調べていく。交友関係や行動を丹念にたどるに従って浮き上がる、加奈子の知られざる素顔に驚きを覚える藤島。やがて、ある手掛かりをつかむが、それと同時に思わぬ事件に直面することになる

出典:シネマトゥデイ

映画のネタバレ感想

以下、作品のネタバレや展開に触れていきます。未見の方はご注意ください。

清水尋也の告白

中島監督の『告白』はとっても好きな作品だったが、こちらは少し評価が異なる。

とにかく3年前と現在と時系列に2つの軸が存在する手法がわかりづらい。鑑賞後にネタバレの感想ブログをいくつか回ってようやく流れを把握する始末。

役所広司の狂いっぷりや、高杉真宙の内臓がえぐられていくシーンなども含めて、観ていて凄く疲れる作品である。

R-15指定だけど、これは高校生にはちょっと厳しいのでは……

▲語り手としても機能する「ボク」を演じる清水尋也。独白調のナレーションがよい。 (C)2014「渇き。」製作委員会

出典:映画.com

ちなみに3年前の語り手となる「ボク」こと清水尋也は最近鑑賞した映画でよく見る。
『ソロモンの偽証』
『ストレイヤーズ・クロニクル』

本作では森山未來っぽい雰囲気を醸し出していて、「ボク」という一人称が似合うキャラクターだった。
独白調のナレーションも良かったし、今後も注目していきたい。

中島哲也監督の色

クラブの場面のポップな色彩と表情の切り取りは『告白』のウェルテルや寄せ書きのシーンを思い出させた。

視覚的に残酷なシーンと合わせて、人間のエグい部分を明るく暗く描き出す手法はやっぱり中島哲也監督らしい。

▲このへんマジ中島哲也監督って感じ。 (C)2014「渇き。」製作委員会

出典:映画.com

現在の時間軸で役所広司が運転するシーンでは作り物のアクションみたいな絵が連発。
基本的な背景がダークな中で、ポップ調あり、アメコミ調あり、アニメ調あり、ガンアクションあり、とやり放題詰め込んだ印象だった。

キャラクターの設定も色々常軌を逸していたのでこれがやりたかったんでしょう。きっと。

作り手側がこれでもかと要素を乱発してくるので、観る側も余裕がない。
個人的に小松菜奈が演じる加奈子はもっと不気味な存在として露出させても良かったと思うけど、鑑賞しているときはそんなことを考える間もなかった。

劇場で観ていたらきっと映画館には物凄い熱量がほとばしり、観る側も目を血走らせながら興奮していただろうと思う。

中島監督なりのこだわりは他にもたくさん散りばめているんだろうけど、もう一回見て確認しようとも思えない。
疲れるから。

妻夫木とオダギリの使い方は実に贅沢。二階堂ふみがどこで出てくるか、好きな人は探してみてください。

▲橋本愛の使い方は『告白』を彷彿とさせた。役所広司は観ててとにかく疲れる。演じてる方はきっともっと疲れたと思う。 (C)2014「渇き。」製作委員会

出典:映画.com

作り手の発現欲求に溢れ(過ぎた)作品で、そこは凄かった。
ただし何度も言うけど、観るのにエネルギーが必要な映画です。

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